暗殺に使われる「ポロニウム」「ダイオキシン」がタバコにも

* ポロニウム *

ポロニウムという猛毒放射性物質は、2006年11月に、元KBG(旧ソ連の国家保安委員会)情報部員のアレクサンドル・リトビネンコ氏の不審死により大きく世界に報道されました。 リトビネンコ氏の身体からは致死量の100倍の量のポロニウムが検出され、暗殺説も叫ばれました。

そのポロニウムが「タバコ」に入っており、「1日1~2箱の喫煙は、胸部レントゲン写真300枚/年の被曝に相当する」と、2006年12月1日の「ニューヨーク・タイムズ」が記事にし、 タバコ産業は少なくとも1960年代からタバコにポロニウムが含まれていることを知っていたとしています。

「週刊現代」(2007年1月6・13合併号)でも「ポロニウムがふつうのタバコに含まれていた」記事を掲載し、話題になりました。JTは「ポロニウムの測定技術を持っていない」として、普通にタバコを販売しています。

リトビネンコ氏

げっそりとほほがこけ、髪も抜け落ちてしまったリトビネンコ氏

* ダイオキシン *

ダイオキシンは、2004年9月、ウクライナ大統領選の野党候補ヴィクトル・ユシチェンコ元首相が選挙運動中に 毒殺未遂事件で使用され、話題になりました。

こちらは猛毒性のダイオキシンが、ユシチェンコ氏の食物に高濃度に混入されたのではないかといわれています。

ユシチェンコ氏

当時、元々美形だった顔が、一夜にして変貌してしまったしまったという画像が話題になりました。
毒物を排出しようとする生体反応から、すさまじい吹き出物が顔中を埋め尽くしてしまったと思われます。

日本では、ゴミ焼却場から発生する公害問題として知られたダイオキシンが、タバコにも含まれます。紙巻きタバコが燃焼するときに、毒性の強いダイオキシンが発生するのです。 本人が吸い込むだけでなく、周囲にもまき散らしてしまいます。

日本では、1968年に「カネミ油症事件」にダイオキシンの問題がありました。食用油にPCB(ポリ塩化ビフェニル)が混入したものが、加熱されてダイオキシンに変化し、 これを摂取した人々の顔面などに色素沈着や塩素挫瘡(クロルアクネ)など肌の異常や、健康被害が起きました。ユシチェンコ氏の容貌を変えた吹き出物=クロルアクネだろうとみられています。

暗殺に使われるような毒物がタバコには含まれていることを考えると、 喫煙は、毎日少量ずつ「毒を盛られている」ような状態かも。 喫煙によって脅かされる生命の危険性を、真剣に考える問題なのではないでしょうか。

タバコは美容の大敵!